試用期間、研修期間中に仕事をするうえでの基礎(ベース)をつくろう

仕事への取り組み方

こんにちは八島大騎です。

今回はメーカーに就職して、研修期間や試用期間にどういうことをすれば良いかについて、30年間材料メーカーにエンジニアとして勤めてきた私の経験から得たことを書いていきます。この記事は、新しい職場で、試用期間や研修期間中に何をすればよいか迷っている方に解決のヒントを提供できれば幸いです。

〈目次〉

1. 試用期間、研修期間の過ごし方で仕事の成果が変わる

2. 現場・現物を直接見ることの大切さ

3. 製品は、どのように生産されているのか?そのイメージをつかむ。

1. 試用期間、研修期間の過ごし方で仕事の成果が変わる

中途入社であれ、新入社員であれ、入社してから、ある一定期間(一般的には3か月程度)は試用期間が設けられていることが多いと思います。企業側は、この期間中に採用者が自社の業務に適合できるか?最終判断をします。具体的には、採用予定者に実際の業務に従事させ、今後、従事してもらう業務への適性や健康状態等を確認する期間ということです。逆に入社した側は、この期間中にこの会社が本当に自分に合っているかどうかを見極める期間とも言えます。

さて試用期間または研修期間中をボーッとしているとあっという間に過ぎてしまいます。この期間に本格的に仕事が始まった時に成果を上げるための基礎を築いておくことが大切です。

この期間中に心がけておけば仕事を進めるうえで役に立つことを2つあげます。まず①会社のバックグラウンドを確認することです。これはどういうことかというと、会社の基本的な考え方を理解するということです。会社の考え方は、その歴史や規模で基本が決まってきます。例えば材料メーカーであれば、長い歴史を持つ会社が多く、社内組織がしっかりしているところが多いので部署間や工程間の情報伝達をきっちりと求められることが多いです。一方、顧客に近い商品を扱っている新しい企業の場合、例えばスマホのアプリやゲームソフト等を扱っているメーカーの場合は、正確さよりもスピードを重視する傾向があります。これは会社の規模とも関連していて、大きな企業であれば情報の正確さを重視し、小さな企業であればスピードを重視する傾向にあります。ただし最近は、情報の正確さとスピードどちらも要求される傾向にあります。

自分が就職した会社の歴史、成り立ち、規模、扱っている製品、周りの人の仕事の仕方を確認し、どういった考え方をする会社かその概要を理解しておきましょう。

次に②会社内の専門用語を覚えることです。メーカーであれば、製品や設備等は社内専門の言葉で表現されることが一般的です。この専門用語が分からなければ、社内や製造現場での会話がなり立たないので、試用・研修期間中に実際の製品や設備を観る機会にしっかり覚えましょう。本格的に仕事が始まった時に社内用語をしっかり使いこなせば周りの評価も“おっこいつ新入りなのにできるな”となります。

2. 現場・現物を直接見ることの大切さ

試用・研修期間中に工場見学が組み込まれている場合は、積極的に現場・現物を見ることをお勧めします。1.で会社内の専門用語を覚えることが大切であることをお話しいたしましたが、実際の製品や製造ラインを見ることによって強く記憶に残りますし、製品や設備の大きさは、座学で資料を用いて見聞きするものとは全く異なることが多いです。また製品の不具合や設備の故障等のトラブルも製造現場で起こっています。工場見学の機会がある時には、現場・現物を実際に見ることを心がけてください。また試用・研修期間中に希望を聞いていただける会社であれば、ぜひ工場見学を希望してください、さらに同じ会社の工場でも、工場によって仕事の進め方や考え方が違うことが発見できることもよくありますので、同じ会社でも複数の工場がある場合は、できるだけ多くの工場を実際に見ることをお勧めします。

3. 製品は、どのように生産されているのか?そのイメージをつかむ

メーカーであるからには、必ず製品があるので、代表的な製品がどのような工程で製造されるのか?理解しておきましょう。工程を理解することによって、その製品の仕様(例えば、大きさや精度)の許容範囲はどこまでなのか?等を知ることが出来ます。このような情報は、将来、顧客と製品について話をする際に重要なものとなりますので、必ず押さえておきましょう。

代表的な製品の製造工程を理解したら、次に実際の製造現場がどのような組織になっているか?確認してみてください。一般的に材料メーカーであれば、原料の入荷から加工工程毎に組織が分かれていることが多いです。例えば、原料の入荷 ⇒ 加工 ⇒ 検査 ⇒ 梱包・出荷 という工程であれば、原料の入荷と製品の梱包・出荷は生産管理課、加工は製造課、検査は品質保証課、のような組織になっています。また製品毎に組織が分かれている場合もあります。これは製品A製造課という組織の中に原料の入荷 ⇒ 加工 ⇒ 検査 ⇒梱包・出荷 という機能が含まれているということになります。

自分の会社がどのような製品をどのような工程・組織で生産しているかを掴むことができれば、実際に仕事を進めるにあたって、どこに行けばどういう人がいるかというイメージを描きやすくなるので成果をあげやすくなります。

〇まとめ

1. 試用期間、研修期間の過ごし方で仕事に成果が変わるので、この期間に会社のバックグラウンドと基本的な考え方、専門用語を理解する。

2. 製造業において、現場・現物を見ることは極めて重要です。実際に見ているという経験は、その後仕事を進めるうえで必ず役に立ちます。

3. 自分の会社で製造している代表的な製品の製造工程と組織を理解することにより、与えられた仕事で成果をあげるためのイメージを描きやすくなる。

自分の職場をよく理解して、お役に立てる企業人を目指しましょう!

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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